トライアスロンバイク、TTバイクのエアロバーのセッティング,選び方

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ALL ABOUT AEROBARS エアロバーの基礎知識

エアロバー(DHバー)の種類

ストレート系

プロファイルデザインのT5シリーズや3Tのストレートタイプなど、エクステンションがストレートに延びた形状です。

エアロバーのグリップ位置が低くなるため、比較的ショートトライアスロン系や上級者が好むポジションが取れます。

Sベント系

プロファイルデザインT2+シリーズ、V2シリーズ、3TのSベントエクステンションのように一度上に曲げられたのち、さらに水平方向に曲がるため、横からみるとS字に見えます。

一般的なタイプです。しっかりとエアロバーをグリップして、腰を入れて乗るタイプにも適しています。

SKIベント系

プロファイルデザインのT4シリーズなど1段階上に大きく曲げられたタイプです

一番利用者が多いと思われます。エアロバーを握り、手前に多少引けるために力がかけやすい特徴があります。

マルチベント系

プロファイルデザインT1、T3、3Tクリップオンのように何段階かに曲げられたタイプです。

握るときの拳の[逃げ]があるので握りやすく、SKIベントと並んで人気です。

どのタイプを使うかは、使用する方のフィーリングによります。
ひとつの目安として、低くセッティングしたいならストレート、しっかり握って上半身を固定するのであればSベント系、握った手を手前に引くことでペダリングパワーを伝えたい場合にはSKIベント系ということができます。

カーボンバーとアルミバーの違い

下画像のようにアルミタイプは直径22.2mmのアルミパイプを曲げたもので、太さは一定です。

一方カーボンバーはクランプ部分は22.2mmと共通ですが、グリップ部分を握りやすく(エルゴノミック形状)成形されています。

重量的にはほぼ同じか、場合によってはアームレストがカーボンを痛めないタイプになっているため多少重くなる場合もあります。

カーボンには握りやすさと路面からの細かい振動を吸収してくれるというメリットがあります。

現在ほとんどのブランドではエクステンションバーの径は22.2mmとなっているため、ブランドを混ぜて混在できます。エクステンションバーも単体で販売されています。

エクステンションバーを出す位置(高さ)

ハンドルに対してエクステンションバーが上から出るのか、下から出るのかでポジション(高さ)がことなります。


例えばプロファイルデザインTシリーズはハンドルの上からエクステンションバーが伸び、その上にアームレストがくるため相対的にポジションは高めになります。

ブラケットのタイプにもよりますが、上から出る場合スタックハイトは60〜120mm程度になることが多いようです。

一方下から出るタイプでは、例えばプロファイルデザインV2/V4シリーズのスタックハイトは35mmと低いポジションが可能となります(上画像参照)。

フレームサイズ等の関係からハンドルを下げたい場合には、下出しのブラケットを使うとよいでしょう。
プロファイルデザインから単品でリリースされている「L2ブラケット」(下画像)を使うと、エクステンションは下出しとなり、アームレストもハンドル上ぎりぎりになります。
アームレスト取り付け穴が増え、前後に2段階、左右に2段階調整できます。

エアロバー(DHバー)の調整

プロファイルデザインを例にとると、T1+、T2+、T3+シリーズ、カーボンストライクなどは、バーの突き出し長さ、角度、アームレスト位置など細かく微調整が可能です。
ただし、カーボンストライク以外はエクステンションバーがハンドルより上から出るため、相対的にアームレスト位置も高くなります。
初心者から上級者まで、誰にでもフィットします。ただしクランプ箇所が多くなるので、多少重くなります。

セッティング

1. 基本はバーを地面と水平にする



エクステンションがハンドル上から出るタイプ、ハンドル下から出るタイプとも
基本は、バー根本(○をつけた部分)が地面と水平にします(前下がりにする人もいますがお好みです)


2. アームレスト(肘パッド)高さ



※本来はパワーメーター等を使用して、最もパワーが出るポジションを探ると効果的なのですが、初心者は実際に走行しながら、いくつかポジションを試して微調整をしてください

3. バーの間隔と突出しは、握りやすい(力の入れやすい)ところを自分で探す

※先端にバーコン/電動スイッチを取り付ける場合
○ バーコンでワイヤー通し穴をふさがないように
○根本のクランプ部でワイヤー通し穴をふさがないように 実際にワイヤーを取り回しを確認しながら、前後長などを調整します。

4. 肘パッドの前後左右位置と角度



腕(肘)の角度が決まり、かつ呼吸がくるしくない程度に肘パッド位置を調整します。
多くのエアロバーでは複数の穴が開けられていて、位置を調整できます。初心者はできるだけ肘に近い位置にパッドがくるほうが楽です。

装着例



ショートディスタンス向けの、最も標準的なドロップハンドルにアタッチメントという例です。
エアロバーはほぼ地面と水平にセッティングし、間隔も10cmと標準的なセッティングです。
プロファイルデザインのT1〜T5はエクステンションがハンドル上から出るため、肘パッドとグリップ位置が高くなります。L2ブラケットまたはマルチフィットキットを使うことで、上画像のように低く設定できます。

ごく一般的なDi2のセッティング例です。プロファイルデザインのSVETベースバー、T5バー、エアロHCブラケット上のサイクルコンピュータとボトルケージを装着しています。
ミドル・ロングの大会ではXLAB TORPEDOシステムのような再補充可能なドリンクボトルの使用率が一気に跳ね上がります。



バー自体は地面と水平で、オーソドックスなセッティングです。

【コメント:ブルホーンバー+STIレバーについて】
※希にブルホーンバー先端にワイヤー式STIレバーを付けたいというお問い合わせがあります。
現行のSTIレバーは、シフトとブレーキ両方のワイヤをハンドルに沿わせるタイプとなっています。
ブルホーンの屈曲部分がきついため、特に変速性能が悪くなりますので、オススメできません。



ロングの実力者のセッティングで、若干ですがバーを水平位置より上に向けています。
バー、ハンドルとっもカーボンをチョイスしています。

エリートレース対応の装着例


細田雄一選手のバイク(旧 2011年頃)です。

エリートレース(ドラフティング許可)では、エアロバーについて、ポイントとなるルールがあります。
まずエアロバー先端が、ブラケットの先端より出てはいけないという点です。したがって、エアロバーを短くカットする必要があります。先端が連結されている必要があるため、連結をします。
エリートレースでは先端にバーコンを付けることはできません。
ハンドルもドロップバーとUCIのマスドロードと同等の規則となります。
全体としては前下がりに見えますが、先端部分が地面とフラットになるようなセッティングです。



プロファイルデザインのストレートタイプを短くカットして、T2+DLに付属する先端ブリッジを装着しています。
バーは地面とほぼ水平、アームレスト位置も低めのコンパクトなポジションです。

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